船大工の技を受け継ぐ家具産地<徳島>
徳島県の木工業は、船大工の伝統を受け継いでいます。徳島藩は阿波水軍を配下にして、参勤交代に華麗な御座船を使うことで知られていました。徳島城下には多くの船大工が暮らし、明治以降は高い木工、装飾技術を活かし、仏壇、鏡台、婚礼箪笥の製造を手掛けます。それが「阿波指物」として全国に普及し、徳島は、旭川、静岡、飛騨、大川と並び五代家具産地の一つになりました。
ARUSが扱っているシステム家具は徳島県で生産されており、90年の歴史を経て、高品質な家具を現在までお届けしています。作り手とお客様を繋ぐ架け橋として、より良いご提案ができるように日々精進しております。
System 32とは?
1990年頃までの家具製造には、熟練した職人の技術が不可欠で「量産性」と「品質」を両立することは難しいとされていました。住宅マンションの建設ラッシュを迎え、もっと効率よく、高品質な家具を適正な価格で提供する方法はないものか?海外視察で出会ったのが、ヨーロッパで広く普及する「System32」です。
従来は「フラッシュ」と呼ばれる中空パネルを作り、木ダボや接着剤を使いボックスを組み立てていました。一方「System32」は、ソリッドな木質ボード(MFC)をジョイント金物で固定。ドライバー1本で正確かつ強力に接合するため品質のばらつきがなく、加工時間も短縮されます。製造効率、輸送効率、設置効率を飛躍的に高め、高品質な家具を適正な価格で提供することが可能になりました。
<System 32>は、第二次世界大戦後のドイツで開発された、家具製造システムです。敗戦から復興を目指したドイツの工業界が結束し、ボード、金物、機械といった業種が分野を超えて協力しました。材料の生産、設計、加工、輸送、組み立てまで徹底したシステム化によって、高品質な家具を効率よく生産できます。